2014 September

 

 
 
 
 
 
内藤廣氏設計による「ちひろ美術館」。公益財団法人いわさきちひろ記念事業団 運営のこの美術館、私が子供の頃に従姉妹と訪れた時は、まだご自宅を 改装し た小さな美術館だった。「ひさの星」や「おにたの帽子」など、たくさんのちひ ろ作品を読んで育った世代には、懐かしい挿絵にタイムスリップ しそう。東京 とは思えない鬱蒼とした緑に包まれ、カフェの他にも館内随所に椅子が配置され ていてゆったり過ごす事が出来る。アトリエも興味深 い・・・。

 

 

   
 
 
長い友人の美術史学者K氏から、共同執筆なさった著作が届く。これまでにもさ まざまな賞を受賞なさっているけれど、とうとう岩波文化人。私に読み 進むこ とが出来る?と言う難しい内容ながら、やはり友人の著作は読みたくなるもの。 素晴らしい勉強の機会と思いがんばって読み始める。お仕事の内 容も素晴らし いけれど、その情に厚いお人柄にいつも感激する。これからも充実したご執筆 を、と願わずにはいられない。

 

 

 
 
 
日本橋高島屋に「芹沢桂介の世界」展を見に行く。重要無形文化財の「型絵染」 の技術保持者で人間国宝の芹沢桂介氏、20世紀の代表的な工芸家であ り、民 芸運動の重要な参加者であった。母は女子美術大学の工芸科で芹沢先生の元、型 絵染を学び、今もその作品は着物として残っている。子供の頃、 母の隣で余っ た渋紙で染物の真似事をしていた私。さまざまに懐かしい展覧会。

 

 

   
 
 
TIMEの表紙はいつもタイムリーなコピー。今の若い人を見ていると、本当に 「NEVER OFFLINE」!という気がする。電車の中で、 I−POD で音楽を聴きながらI−PADで電子書籍を読み、同時に片方の手でスマホで通 信。何もしないでただ座っている人を探すのは難し い・・・。

 

 

 
 
 
ポンピドーセンターで「MARTIAL RAYSSE 」の回顧展を見る。今年の高松宮殿下 記念世界文化賞の受賞者でもあるマルチ造形芸術家。フランスの歴史上の名画を ネガ処理した平面作品や、ネオンサインを 使った立体オブジェなど代表的な作 品が並ぶ。1960年代、大量生産品や廃棄物などを使って美術品を作る芸術運 動「ヌーヴォー・レアリズム」の旗 手としてNYにも進出、「メイド・イン・ ジャパン」と言うネーミングの展覧会で脚光を浴びる。本人も大変な日本通だと か。明るくポップな作風は、 大きな空間で見ると逆に何ともシュールな感じが する・・・。

 

 

 
 
 
ポンピドーセンターに行くたびに驚くのは、本当にどんどんコレクションを増や していると言う事。NOUVEAU ACQUISION 、つまり新規獲得作品?の量とその規 模。他の美術館で展覧会を見たばかりの新人アーティストから、没直後の大御所 アーティストまでその幅も大変広い。

 

 

 
 
 
expo index ポンピドーセンターに来ると本当に一日では足りないと思うことも。「UNE HISTOIRE : Art , Archtecture , design de annees 1980 a nos jour - アー ト・建築・デザインの歴史:1980年代から今日まで」と言う展覧会。建築は もちろん、様々なオブジェや工業製品、懐かしい!と思うモノも多く、正に 歴 史。バックに流れる映像も80年代を思い出す。日本がバブルだったせいかイン ターネットも無い時代に、かなりリアルタイムで輸入されていた事に 驚く。ポ パイやオリーブを愛読していた高校生の私・・・。 page top

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